EOTA のセルフビルドの手順

2003/5/5 作成
6/5 更新
NAKANISHI Shin (snakani at users.sourceforge.jp)

 EOTA カーネルを EOTA 上でビルドする手順について説明します。その前に EOTA のソースツリーの不要部を一部削除する必要があるので、その手順も記してあります。


目次:


1. 必要な環境

 eota.0.3.4-current (release 2002/4/12-1) 以降です。OS 作りのページからダウンロードしてハードディスク上にインストールしておきます。インストールの手順についてはこちらをどうぞ。


2. 開発ツール

 筆者のページからダウンロードし、追加インストールしてください。


3. ソースツリーの不要部の削除を行う環境

 EOTA のソースツリーの不要部には EOTA 上で扱えない 14 文字を越える長さのファイルが含まれています。それの削除を EOTA 上に持って行く前にする必要があります。Linux でも Cygwin でも、その他 UNIX ライク環境ならばほとんど何でも構いません。tar/gzip で展開して、lha でまとめ直しているので、lha が必要です。


4. EOTA のソースアーカイブとスクリプト

 eota.0.3.5 以降です。OS 作りのページからダウンロードします。EOTA では扱えない 14 文字以上のファイル名が含ま れているディレクトリがありますが、使用していない場所なので削ります。以下のシェルスクリプトをダウンロードしておきます。


5. ソースツリーの不要部の削除

 適当なディレクトリで以下のようにします。不要部の削除と lha 形式での圧縮がされて、eota-s.lzh ができます。残った eota ディレクトリ以下は消しても構いません。

$ ls
eota.0.3.5.tar.gz  longnamedel.sh

$ tar xvzf eota.0.3.5.tar.gz
$ chmod 755 longnamedel.sh
$ ./longnamedel.sh eota

6. ソースアーカイブの EOTA へのコピー

 eota-s.lzh を EOTA 領域にコピーします。以下では /home ディレクトリが存在するのを前提にしていますが、それは筆者固有の環境です。適宜置き換えてください。/home ディレクトリを使う場合にはあらかじめ statfs か EOTA 上の sash などで作成しておいてください。

「例」
$ statfs /dev/hda1 write /home/eota-s.lzh eota-s.lzh
「例その二 -- フロッピー経由」
$ mksfs fdimg.bin 2880 512 12
$ statfs fdimg.bin write /eota-s.lzh eota-s.lzh
  フロッピーディスクを挿入
$ dd if=fdimg.bin of=/dev/fd0
  〜
  EOTA 上
frtm> (/sash -a) exec
> mount /dev/fd /mnt
> cp /mnt/eota-s.lzh /home
「/home ディレクトリ作成の例その一」
$ statfs /dev/hda1 mkdir /home

「/home ディレクトリ作成の例その二」
  EOTA 上
frtm> (/sash -a) exec
> mkdir /home

7. EOTA 上でビルド

 sash を起動し、適当なディレクトリで eota-s.lzh を展開します。

frtm> (/sash) exec
> cd /home
> /lha x eota-s.lzh

 eota/kernel/BTRON/make ディレクトリに移動して make をします。

> cd eota/kernel/BTRON/make
> make

 btron ファイルができます。/system ディレクトリ以下に btron386 のファイル名でコピーをします。btron386 以外のファイル名でコピーをして、EOTA のブート時に指定して起動することもできます。

「例」

boot> boot hd 0 1 /system/btron-test

2003/5/5 作成
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NAKANISHI Shin (snakani at users.sourceforge.jp)

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